APOCRIFU

結構なお代を払った鑑賞モノシリーズ。。
アポクリフ APOCRIFU〜ベルギー王立モネ劇場制作〜
Bunkamura オーチャードホール
2010年9月5日 14:00開演
演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
出演   :シディ・ラルビ・シェルカウイ
      ディミトリ・ジェルド
      首藤康之
コーラス :ア・フィレッタ


バレエダンサーであるはずの首藤くんが最近いろんな分野に進出するので、必然的にアタシもヨタヨタついていくわけです。
今回は、イスラム教のコーランを題材にしているというので、「こりゃ〜難解に違いない!!」といつも以上に覚悟してかかったのですが・・
これが、意外に面白くて・・はまってしまいました・・(^^;
なんと、首藤くんの歌声も聞いてしまったぞ!!!??!!歌と言うより声明かな。

思想の根本に宗教的束縛のある生き方って、日本人にはなじみがないと思っていましたが、実は行動や言動に具体的に出てこないだけで、イスラムキリスト教徒と同じ程度には何か「宗教的な」拠り所を持っているのかもね。無意識に。宗教と言わないだけで。
例えば、「大義」とか。
どうして生きているのか、何を根拠に生きているのか、何に生かされているのか、みたいなことをずーっと問いかけてて、それをいろんな方法で表現してた。

ダンサーの足首に足枷のように付けられた鈴が、ステップの度にシャンシャン鳴るんだけど、これがまた束縛の象徴のようなんだ。これが幕が上がる前から聞こえていて、始めは音だけが聞こえていたから、足に巻かれた鈴だとは知らず、アタシには錫杖の音のように聞いてた。なんだか日本的なものに置き換えることのできる部分はいろいろあったんだ。
三島的なものとか、刀とか、多分、日本公演仕様の演出がいろいろ考えられていたようだし。

音楽も良かった。ア・フィレッタっつうコルシカ島出身の7人のおじさんによるアカペラ合唱。
これがものすごく良いんだわ。。舞台の背後の薄暗いところにいたり、セットの上階にいたり、下りてきたり、前に出てきたり、ダンサーと絡んだりしながら、全編にわたってずっーと舞台に居てくれて、なんとも嬉しいんだな。
なにしろ3人のダンサーがいっちゃってるから(^^)、7人の安定感が心強い。完璧な歌声だけでなく、そのビジュアルにも安心感がある。
コーランそのものなのかもしれないね。

帰りがけにしっかりCDも買ってしまいました。。

ミーハーなアタシはいつも芸能人探しをするのだけど(笑)、某E●Tのボーカルちゃんが来てたよ。